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安井息軒顕彰会

理事長あいさつ

 

  特定非営利活動法人「安井息軒顕彰会」は、宮崎市から「宮崎市安井息軒記念館」の第二期の指定管理者として、令和2年度~令和4年度まで、清武町中野にある息軒生誕の地、旧宅を含む同記念館の全ての事務の管理・執行を任されています。
 したがって、現在顕彰会は、本来の顕彰活動と普及・啓発、加えて記念館の経営など、顕彰会々員や記念館職員等と一丸となって取り組んでいます。
 第二期2年目の令和3年度は、新型コロナウイルス・デルタ株やオミクロン株によるコロナ禍により、三蜜対策や度重なる休館等により、講座受講者数の制限や事業・イベントなどの中止をはじめ、各種の事業運営等が思うようにいかない中で、工夫・改善をしながら、無事に終了することができました。実績で、特筆すべき点は、①絵本・紙芝居の制作②青本略伝「安井息軒」改訂版制作(令和4年度まで継続制作)③令和3年7月22日~11月3日までの〖安井家のルーツを探る〗夏・秋ミニ企画展(記念館)④令和4年1月15日~5月8日までの〖安井息軒 江戸での活躍〗企画展(記念館)⑤安井息軒顕彰「短歌」「俳句」「川柳」コンクール⑥内部及び外部評価委員による令和2年度の事業実績評価とその公表などをはじめ、工夫・改善を図った各種の講座やセミナー、イベント等、実施関係者全員が協力し合って、それぞれの事業に誠心誠意一丸となって取り組んで貰ったことです。
 令和4年度も、宮崎県ではオミクロン株の新規感染者数が300を超える高止まりでスタートしました。ご案内のとおり、ロシア・ウクライナ問題や北朝鮮の新型ミサイル発射問題など現在は先行き不透明で、近未来のことさえも予測が大変厳しい時代になっています。
 そこで、顕彰会や記念館としても、目指す方向や果たすべき役割などを踏まえて、自己の立ち位置をしっかり見据え、急激な変化等によってぶれることのないよう的確に対処するため、これまでの素晴らしい伝統や実績を受け継ぎながら、新たな視点から新規の事業を興し、令和4年度の基本方針や目標、ビジョン等に沿って、次の4点を重視しながら、顕彰会及び記念館のすべての事業を当該関係者全員が一致協力して取り組み、推進していきます。
① 息軒が77年間、不撓不屈の精神で厳しく、学問や研究に取り組んできた思いを胸に抱いて、すべての顕彰事業に取り組みます。
② 和をもって貴し、和みを活動の中心に据えて、息軒の「三計の教え」や「半九の教え」を重視しながら、楽しく充実した諸活動を推進します。
③ 清武町中野出身の素晴らしい偉人である、息軒に特化した当記念館は、県都宮崎市民の知性と教養を高め、品格のある人づくりを行う教育文化施設としての機能を果たします。
④ 各種の事務の管理及び執行の状況の自己点検及び評価(外部評価を含む)を的確に行いながら、成果に繋がるよう各種事業を推進します。
以上の4点について本年度は昨年度に増して特段に努力していきます。
 結びに、令和5年度から、新たに第三期の指定管理がスタートします。令和4年度は第二期の最終年度として、顕彰会や記念館は息軒の優れた知性や仁徳に対して、宮崎市民はもとより、世の中のすべての方々の思いや負託に応えるべく、本会々員数の増加に努めながら、より一層の活性化と充実を図っていきたいと考えています。
 どうぞ今後とも、数多くの皆さま方に当記念館にお越しいただき、息軒のことをもっともっと学習して貰い、より一層のご理解とご支援を頂きますようお願い申し上げ、ご挨拶とします。

令和4年4月1日

 

特定非営利活動法人 安井息軒顕彰会
理事長 齋藤義輝

顕彰の歴史

安井息軒宅跡

  • 日向地誌(平部嶠南、明治15年刊)によると、「中野邑十字街の西南畔にあり、明教堂址と一街を隔てて相対す。広さ2反8畝15歩、附属山林8畝24歩、息軒は滄洲の子なり、八世の祖を安井相右門衛門朝秀と云、慶長の頃伊東氏に事へしばしば軍功あり、子孫相尋で城下に居住せしが朝秀の玄孫七郎衛門朝宣兵学に精しければ享保中伊東氏朝宣を清武に移して清武の子弟に兵学を授けしめし依頼息軒に至るまで五代此に居れり、天保二年辛卯飫肥藩校改造の時、伊東氏息軒父子を飫肥城下に移すに及びて郷人某代って此に居れり。息軒は後に又飫肥を去て江戸に寄高せり」とあり、従って朝宣から息軒までの五代この地に居住していた。
  • 清武町では息軒とその旧宅について下記のように顕彰に努められてきている。

顕彰等の経緯

1915年(大正4年) 息軒に従四位を賜られる。
1923年(大正12年) 息軒遺宅が清武町新町に売家となって移される。清武村では息軒誕生地を買収し、宅跡顕彰が始められる。
1924年(大正14年) 安井息軒顕彰会を作り、浄財募金を開始する。息軒誕生地の整地、公園化工事にかかられる。
1929年(昭和4年) 息軒遺宅を清武村で買収し、息軒誕生地に移す。原型のまま保存しわらぶきで仕上げられた。半九公園(誕生地)を完成し、記念碑を碑文安井小太郎の撰、徳川家達の書で建立、『安井息軒略伝』(郷土の誇り)が刊行される。
1934年(昭和9年) 4月19日息軒宅跡が県文化財史跡に指定される。
1935年(昭和10年) 安井文庫を半九公園内に建立し、関係図書を保存することになる。
1950年(昭和25年) 半九公園内に先人廟を建立する。
1951年(昭和26年) 先人廟に息軒外29人を合祀する。
1955年(昭和30年) 安井忌軒80年忌祭と先人祭を行い、これにより毎年9月23日(息軒の命日)を先人祭の日とし祭典、講演会等を行う。
1959年(昭和34年) 清武小学校に安井息軒胸像が建立される。
1960年(昭和35年) 清武中学校に安井息軒胸像が建立される。
1964年(昭和39年) 9月24日の台風で息軒旧宅のわら屋根が大破する。
1965年(昭和40年) 息軒遺宅を瓦葺きで復元する。
1968年(昭和43年) 大久保小字校に安井息軒胸像を建立する。
1969年(昭和44年) 町内岡川の新設横に息軒夫人の佐代を記念して佐代橋と命名する。
1976年(昭和50年) 安井息軒顕彰会をつくり、9月23日に息軒百年忌祭を行い、息軒遺品展、講演会等を開催する。『息軒略伝』(教科書版150頁)を刊行する。
1977年(昭和52年) 10月12日息軒が教鞭をとった清武郷校、明教堂の創建百五十年祭を行い、安井息軒の全身銅像を建立し、『清武文教百五十年史』(B5版180頁)を刊行、忌軒関係の展示会、講演会等を開催する。
1978年(昭和53年) 安井滄洲の紀行集と滄洲随筆(B5版68頁)を翻刻し刊行する。
1979年(昭和54年) 安井息軒遺宅が5月22日付で国の史跡文化財に指定される。
1986年(昭和61年) 先人廟35周年事業として、9月21~23日先哲遺品展を開催する。
1987年(昭和62年) 『安井息軒書簡集』が刊行される(B3版340頁)
1989年(平成元年) 加納小学校に安井息軒立像を建立する。
1993年(平成5年) 史跡安井息軒旧宅保存修理が完了し周辺が整備される。
1994年(平成6年) 安井息軒旧宅内の先人廟が現在地に安井息軒廟として転新築される。
1995年(平成7年) 『歴史散歩きよたけ』第1集発刊 全66ページ
1996年(平成8年) 『歴史散歩きよたけ』第2集 「郷土劇脚本特集」刊行 全109ページ
1997年(平成9年) 『歴史散歩きよたけ』第3集 「清武川治水今昔物語特集」刊行
1998年(平成10年) 『歴史散歩きよたけ』第4集 「清武川の氾濫特集」刊行 全68ページ
1999年(平成11年) 安井息軒生誕二百周年記念特別展「安井息軒その学問の真髄と生涯」開催 同黒本刊行 全42ページ
同上記念講演会開催 講師 九州大学名誉教授 町田三郎氏「安井息軒の学問と生涯」
『安井息軒関連年表』系図・著書・家族年譜付刊行 全17ページ
『歴史散歩きよたけ』第5集 「息軒先生の漢詩を読もう」刊行 全94ページ
2000年(平成12年) 『歴史散歩きよたけ』第6集 「ふるさちの古い唄」刊行 全96ページ
2001年(平成13年) 『歴史散歩きよたけ』第7集 「石が語る清武の歴史」刊行 全65ページ
2002年(平成14年) 9月23日 安井息軒の偉業紹介と清武の歴史紹介の拠点と「きよたけ歴史館」落成
ガイドブック「きよたけ歴史館」青本刊行 全48ページ
同日『歴史散歩きよたけ』第8集 「息軒から須磨子への手紙」刊行 全57ページ
2003年(平成15年) 『歴史散歩きよたけ』第9集 「安井息軒門下の俊秀」刊行 全57ページ
安井息軒顕彰清武町・川口市交流事業がスタートする
2004年(平成16年) 『歴史散歩きよたけ』第10集 「川口市と安井息軒先生」刊行 全99ページ
2007年(平成19年) まんが「安井息軒」発行 漫画家:藤井龍二氏
2010年(平成22年) 清武町、宮崎市と合併
第1回「お佐代さんを偲ぶ会」実施 以降例年1月第1土曜日に実施
安井息軒の命日9月23日に第1回安井息軒記念講演会開催
講師 慶應義塾大学斯道文庫 髙橋 智教授
2011年(平成23年) きよたけ歴史館企画展 「安井息軒2011 新たな資料から息軒の人物像に迫る」開催
第2回安井息軒記念講演会開催
講師 早稲田大学 古賀勝次郎教授
2012年(平成24年) きよたけ歴史館企画展 「安井息軒2012 安井息軒と秋月種樹」開催
第3回安井息軒記念講演会開催
講師 梅光学院大学 中野新治院長
「みやざき三計塾」スタート
2013年(平成25年) きよたけ歴史館企画展 「安井息軒と犀潭・宕陰」開催
『息軒かるた』読み札募集
第4回安井息軒記念講演会開催 講師 國學院大學 木野主計教授
9月20日 安井息軒顕彰会が任意団体から特定非営利活動法人へ
11月10日 特定非営利活動法人安井息軒顕彰会設立の集い開催
2014年(平成26年) 清武町総合運動公園SOKKENスタジアム竣工
『息軒かるた』絵札募集・完成
第5回安井息軒記念講演会開催 講師 宮崎市教育委員会文化財課 井田 篤 氏
第1回 安井息軒顕彰書道コンクール開催 以下継続
第1回 息軒かるた大会開催 以下毎年開催
2015年(平成27年) オリックスバファローズ SOKKENスタジアムでキャンプ開始
SOKKENスタジアムに安井息軒の案内板設置 宮崎南ロータリークラブ寄贈
第6回安井息軒記念講演会開催 講師 元宮崎学園短期大学 田中司郎教授
2016年(平成28年) 第7回安井息軒記念講演会
一般向け 文化財課 井田 篤氏
第2弾 二松学舎大学 町 泉寿郎教授
SOKKENスタジアムにお佐代さんの看板設置 宮崎南ロータリークラブ寄贈
2017年(平成29年) 「きよたけ歴史館」改め「宮崎市安井息軒記念館」オープン
公益財団法人安井息軒顕彰会指定管理者に
8月 夏休みこども息軒塾開講 毎年実施
安井息軒記念館駐車場に記念館お散歩マップ設置 宮崎南ロータリークラブ寄贈
2018年(平成30年) 第9回安井息軒記念講演会開催 講師 慶應義塾大学 髙橋 智教授
第1回安井息軒自由研究作品展・発表会開催以降例年実施
2019年(令和元年) 第10回安井息軒記念講演会開催 中国湖南大学岳麓書院 特聘副教授 青山大介氏
文栄寺跡安井家墓地に案内看板設置 宮崎南ロータリークラブ寄贈
2020年(令和2年) 第11回安井息軒記念講演会開催
(兼宮崎市・清武町合併10周年記念事業)
旧清武町教育長 神川孝志氏
国民文化祭宮崎大会にて漢詩の祭典開催 息軒の漢詩が全国に向けて発信される
『安井息軒関連年表』再版発行
『まんが安井息軒』再版発行 宮崎市内各小中学校等寄贈

顕彰会の組織

令和2年度安井息軒顕彰会組織体制

各種事業紹介

令和2年度安井息軒顕彰会及び安井息軒記念館事業計画

会員募集

NPO法人安井息軒顕彰会では、本年度の会員の募集をしています。

年会費
一般会員 2,000円
賛助会員 1,000円
学生会員 500円
団体会員 5,000円

お申込み先:宮崎市安井息軒記念館(開館時間9:00~16:30)
※お問合せはこちらに。お気軽にお問い合わせください。

宮崎市安井息軒記念館

住所:〒889-1605 宮崎県宮崎市清武町加納甲3378-1
TEL:0985-84-0234
FAX:0985-84-2634
Email: sokken.yasui@pic.bbiq.jp

NPO法人 安井息軒顕彰会

住所:〒889-1605 宮崎県宮崎市清武町加納甲3378-1
TEL&FAX:0985-71-3005
Email:yasuisokken@yahoo.co.jp